「売上が伸びない」「採用がうまくいかない」「社員がついてこない」。経営者が口にする問題は、たいていこういう言葉で始まります。でも、その言葉が指しているものは、本当の問題ではないことが多い。問題の定義を間違えると、どんな施策を打っても的外れになります。
「症状」と「原因」を分ける ¶
売上が伸びないのは症状です。その原因は、価格設定にあるかもしれないし、顧客層のズレにあるかもしれないし、営業の仕組みにあるかもしれない。まず「今起きていること(症状)」と「なぜそれが起きているか(原因)」を分けて書き出すことが、整理の第一歩です。この二つを混ぜたまま議論すると、会議が長くなるだけで何も決まりません。
一度に一つの問題に絞る ¶
経営者が抱える問題は、たいてい複数あります。でも、一度に複数の問題を解こうとすると、どれも中途半端になります。Sun Waterfall Cascadeのセッションでは、「今、最も事業に影響を与えている問題は何か」を一つ選ぶことから始めます。選ぶこと自体が、思考の整理になります。
自分の言葉で説明できるか確認する ¶
整理ができているかどうかの確認方法は簡単です。「この問題を、社員や取引先に30秒で説明できるか」を試してみてください。説明できない場合、まだ整理が終わっていません。言語化できていない問題は、解決策を考えても実行に移せないことが多いです。
外部の視点を使うタイミング ¶
自分一人で整理しようとすると、どうしても自分の思い込みや感情が入ります。特に、長く続いている問題ほど、「それが当たり前」になっていることがあります。外部のコンサルタントを使うのは、解決策を出してもらうためではなく、自分では気づけない前提を指摘してもらうためです。
経営課題の整理は、一度やれば終わりではありません。事業が変われば、問題も変わります。定期的に立ち止まって整理する習慣が、長期的には経営の安定につながります。