「人が足りない」と感じている経営者の多くは、採用を急ごうとします。でも、採用の前に確認すべきことがあります。今いる人の仕事が、きちんと整理されているかどうかです。役割が曖昧なまま人を増やすと、問題が増えるだけです。
「誰が何をしているか」を書き出す ¶
まず、今いる全員の仕事を書き出します。肩書きではなく、実際にやっていることを。「営業」という肩書きの人が、実際には請求書の作成と在庫管理もやっていることはよくあります。書き出してみると、特定の人に仕事が集中していることや、誰もやっていない仕事があることが見えてきます。
「やるべきだがやれていないこと」を分ける ¶
現状の仕事を整理したら、次に「本来やるべきだが、手が回っていないこと」を書き出します。この二つを並べると、採用で補うべき部分と、既存の仕事の再配分で解決できる部分が見えてきます。採用が必要な場合でも、どんな人を採るべきかが明確になります。
役割の境界を文書で決める ¶
口頭で「あなたがやって」と決めた役割は、時間が経つと曖昧になります。A4で1枚でいいので、誰が何に責任を持つかを文書にしておく。これだけで、後から「それは私の仕事ではない」という摩擦が減ります。完璧な文書でなくていい。変わったら更新すればいい。
採用の前に既存メンバーと話す ¶
役割の整理をする前に、既存のメンバーに「今の仕事で、一番時間を取られていることは何か」を聞いてみてください。経営者が思っていることと、現場の実態が違うことがよくあります。この一手間が、採用の方向性を変えることがあります。
組織の役割整理は、採用の前だけでなく、定期的に行う習慣をつけることをお勧めします。事業が変われば、必要な役割も変わります。